一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-49
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地域生活文化と連携した教育方法改善に関する研究 II
-金箔を題材としたテーマ研究の事例-
*河内 久美子可部野 和子粟津原 理恵
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抄録

【目的】 前報で予描された高等学校に導入される「総合的な学習の時間」による学習経験の変化を受け、短期大学におけるテーマ研究の実験を行ない、より効果的な学習成果をあげる方法を模索した。調査・研究テーマの設定にあたっては、短期大学と地域の連携を重視し、地場産業や地域の生活文化から題材を取り上げ、学生の知見を深め、理解を促す試みを行った。
【方法】 本学生活文化学科スペースデザイン専攻学生から抽出した被験者に金沢での生産シェアが極めて高い「金箔」をキーワードとして提示し、二人一組で行動させた。条件を与えず自由に調査するグループと、条件と助言を加えたグループに分け、行動表と調査レポートを毎週提出させ、情報収集、調査内容、表現手法などの諸点からそれぞれ4週間の行動を観察し結果を検討した。
【結果】 地場産業に自ら目を向ける機会が少なかった学生の認識を高め、興味を喚起した今回の実験は、地域に根ざした短期大学に相応しい教育方法を示唆する。調査プロセスを追うと、自由度の高いグループではインターネット検索に止まる傾向が顕著で、自発的なインテリア分野との関連づけはみられなかった。発表形式も稚拙であったため、後者のグループでは指導法を見直し、多様なツールを利用した調査と提案(試作)、パワーポイントソフトを用いた発表を課し、教員が適宜助言を与えた。提案の段階では、透過光と反射光に着目し、照明器具制作が試みられた。このような地域文化への発信型提案に加えフィールドワーク特に実地体験などを付加することは、時間配分や個別指導の難しさをともなうが、インテリア関連の授業に地産素材に関するテーマ研究を導入するには有効かつ必要な条件であると考える。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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