一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
58回大会(2006年)
セッションID: 2P-15
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ポスター発表
食用植物抽出成分とエストロジェンの正常細胞増殖への影響
*岡田 悦政岡田 瑞恵
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抄録

【目的】本研究は、MCF-7(乳ガン細胞)増殖への影響評価により、影響を与えるエストロジェン(estradiol)と植物エストロジェン(phytoestrogen)との相互作用を、正常エストロジェン感受性細胞を用いて評価することを目的とした。環境中に存在するエストロジェン作用を示す物質(内分泌攪乱化学物質、phytoestrogen)による影響のうち、エストロジェン感受性細胞への影響確認を目的とし、食用植物抽出成分(EPE)による効果を探ってきた。すでに報告したestrogen receptor 結合作用の高かったEPEに着目し、本研究においては、正常細胞増殖への影響検討を行った。【方法】EPEは、メタノール抽出し、フィルターを通し、dry-up後DMSO溶解した。EPEとestradiolの関係を見るため、estradiolがEPE及びphytoestrogenを加えることでどのように変化するのか、その相乗性、違いを検証する。細胞培地中に、EPE及び、phytoestrogenとestradiolを加え、一定期間培養し、細胞増殖観察を行い、検討した。更に、EPE及びphytoestrogenがどのような作用を及ぼしうるかに関して、その機構観察のため培養細胞における遺伝子発現量の変化から推定した。【結果及び考察】培養細胞において、estradiol単独投与において細胞増殖への影響、また、phytoestorgen群単独においても増殖影響を僅かに確認した。estradiolとEPE及びphytoestrogen混合実験でも、細胞増殖への影響が僅かに観察された。EPE及びphytoestrogenの作用は、培養細胞における遺伝子発現量の変化から推察された。

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© 2006 一般社団法人 日本家政学会
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