一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
58回大会(2006年)
セッションID: 1P-9
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ポスター発表
成人女性のサプリメントの利用実態と食に関する保健行動
*杉山 寿美石永 正隆
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抄録

目的 サプリメントがどのような意識で利用されているのかを明らかにするために,成人女性のサプリメントの利用状況を調査し, 食生活,食意識,健康に関する行動について考察,これまでに行った女子大学生,女子高校生の利用状況と比較した。
方法 広島市中心部に勤務する成人女性を対象として2005年7月にアンケート調査を実施した。調査用紙配布数500枚,回答者数264名(平均年齢31.7±8.7歳,既婚率36.6%,回収率52.8%)であった。なお,比較の対象とした女子大学生,女子高校生の回答者数は301名,295名(回収率77.7%,98.0%)であった。調査項目は,(1)サプリメントの利用状況,(2)食生活状況,(3)食意識,(4)健康に関する行動とした。
結果 サプリメントの利用経験者は78.0%(現在利用38.3%,過去に利用39.7%),未経験者は22.0%であり,利用経験者はファッションに興味があり,きれいになりたいと考えている者,ダイエット経験者,エステイックサロン利用者が多かった。また, 食事では栄養や健康を考え,食器などの雰囲気を重視する者が多かった。利用経験者のうち,現在利用している者の利用理由は「元気でいたい」「栄養バランスを整えたい」が多く,利用頻度が高かった。一方,過去に利用していた者はサプリメントの効果を実感できず,高価格であると感じ,サプリメント利用者を流行に敏感な人であると捉えていた。女子高校生,女子大学生のサプリメント利用のきっかけは「体調不良」や「きれいになりたい」という意識であったが,サプリメントに否定的な意識をもっている場合には,継続的な利用にならないと考えられた。

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© 2006 一般社団法人 日本家政学会
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