<目的>ヘアカラーが私達の生活に浸透してきている現在では、ヘアカラーが与える外見の印象もかなり変わってきていると思われる。本研究では女子大学の学生のヘアカラーに関する意識調査と現状の把握を行った。特に、ヘアカラーとファッションあるいは就職活動との関連性、また、職場でのヘアカラーの実状について着目した。
<方法>ヘアスタイルおよびヘアカラーに関するアンケートおよび実態調査を行った。対象人数は、女子大学の学生341名である。第二はファッション雑誌「ZIPPER」の写真モデル150人を対象とした。判定方法はJHCA日本ヘアカラー協会のレベルスケールを用いた。
<結果および考察>対象女子学生の、約35%の人が黒髪で約65%の人がヘアカラーをしていた。また、ヘアカラーをしている人の平均的な明るさは、およそレベル7であった。分布も全体でレベル5から8の範囲が多かった。一方レベル9、レベル10程度の明るさも多少見られた。レベル9以上の明るさには少し抵抗を感じているようであった。
ZIPPERでは、約25%弱の人が黒髪で約75%の人がヘアカラーをしている。またヘアカラーをしている人の平均的な明るさは、およそレベル9と少し明るめであった。
ヘアカラーをしている人の意識は、ファッションやヘアスタイルに合わせて選んでいると判った。一方では、雑誌や学生の統計からもみられるように、髪色にも社会的に受け入れられるいわば「常識的な範囲」が存在しているように思われる。ヘアカラーにおいてもマナーとしての意識を持ち環境条件に合った髪色にすることで社会的に受け入れられると結論される。