一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
59回大会(2007年)
セッションID: P-167
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山口県徳地産わさびの肝解毒酵素誘導能
*人見  英里黒瀬 有紀安藤 真美
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抄録

【目的】グルタチオンs‐トランスフェラーゼ(GST)は第二相解毒代謝酵素の一種であり、生体の解毒代謝において重要な役割を果たしている酵素である。これまでにアブラナ科植物に含まれるイソチオシアネート類が肝臓のGSTを誘導することが報告されている。本研究では、山口県山口市徳地産のわさび及びその加工品について誘導活性の検索を行なった。
【方法】山口市徳地にて栽培されているわさびを生産者より購入し、部位毎に細断あるいはすりおろし後、3倍容の95%エタノールを加え4℃にて3日間抽出を行い、遠心分離後の上清をサンプルとした。GST活性はラット正常肝由来細胞RL34を用い、上記のエタノール抽出液を10ないし20μℓ/mlの濃度となるよう培地に投与し24時間後に細胞を収穫し、ジギトニンにて溶解した細胞上清を用いてCDNB法にて測定した。
【結果】1、わさびによるGST誘導能の季節変動:わさび根茎では、四季を通して高いGST誘導活性が見られ、特に顕著な季節変動の傾向は認められなかった。葉わさびでは、3月に収穫されたものに高い活性が認められた。2、根茎の冷凍保存によるGST誘導能の変化:すりおろし根茎は、冷凍保存2ヵ月後まで高い誘導活性を示した。根茎をすりおろした“おろしわさび”を冷凍した場合も、根茎を冷凍し冷凍状態のまますりおろした場合も、GST誘導能に大きな違いはなかった。3、加工されたわさびのGST誘導能:生のわさびだけでなく、醤油漬、味噌漬け、粕漬けもGST誘導能を示した。以上の結果、生のみならず、わさびを冷凍保存した場合や加工した場合でもGST誘導能は保持されることから、がん予防食品としてのわさびの有効性が再確認された。

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© 2007 一般社団法人 日本家政学会
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