一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
59回大会(2007年)
セッションID: D2-22
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市販食品やヒト手指から分離した黄色ブドウ球菌の性状とMRSAの分布
*島村 裕子村田 容常
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抄録
【目的】 環境中や各種食品における汚染実態調査の一環として、6年間にわたり市販食品および健康人手指について黄色ブドウ球菌の汚染状況を調査した。分離した菌株の性状を調べ、性状間での関連性を調べた。また、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) の分布と分離されたMRSAについてメチシリン耐性を規定するstaphylococcal cassette chromosome mec (SCCmec) のタイプを調べた。
【方法】 市販食品 (和菓子、菓子パン、卵殻) 495サンプル、ヒト手指636サンプルを試験に供した。マンニット分解、コアグラーゼ産生試験を実施し、黄色ブドウ球菌の同定を行った。エンテロトキシン (SEs) 型、コアグラーゼ型、MRSAの検出、SCCmecタイピングにはPCR法を用いた。β-ラクタマーゼの有無はニトロセフィン法で調べた。
【結果】 市販食品、ヒト手指から分離された黄色ブドウ球菌は、各々、64株 (13.0%)、57株 (9.0%) であった。市販和菓子からの検出が19.4%と最も高かった。エンテロトキシンA (SEA) 産生株はコアグラーゼVII型、SEB、SEC産生株はコアグラーゼVI型、SEs非産生株はコアグラーゼV型が多かった。SEs産生株では37/53株 (60.3%) がβ-ラクタマーゼを有しており、β-ラクタマーゼを有する株はSEA産生株で8/9株 (88.9%) と最も多く、次いでSEB産生株 (68.6%)、SEC産生株 (55.6%) であった。MRSAが分離株121株中1株分離されたが、この分離株は市中感染型MRSAの流行クローンとは異なるものであった。
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© 2007 一般社団法人 日本家政学会
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