一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
59回大会(2007年)
セッションID: F2-9
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めっこ飯の生成条件およびそのメカニズム
河東 ちひろ*香西 みどり畑江 敬子
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抄録

[目的]炊飯途中の加熱中断や保温キーによる炊飯などにより「めっこ飯」といわれる炊き損じ飯が生じ、再炊飯しても通常の飯にならず食味が低下することが知られている。本研究ではめっこ飯の生成条件を明らかにし、そのメカニズムを解明することを目的とした。
[方法]試料米は日本晴とした。90%とうせい米に加水比1.4で加水し、20℃で1h浸漬後、恒温水槽で浸漬処理(1~12h、20~90℃)した浸漬米とこれを炊飯した浸漬炊飯米について水分含量、外観観察(写真)、テクスチャーアナライザーによる米粒表層および全体の物性測定を行った。エタノール・アセトンで調製した脱水粉末試料を用いて糊化度(BAP法)、糊化特性(DSC)、FT-IR,1HNMR測定およびX線回折による結晶構造の比較を行った。浸漬米についてMRIにより吸水状態およびヨウ化カリウム染色後のでんぷんを観察した。浸漬炊飯米を50%エタノールで抽出した飯抽出液の全糖(フェノール硫酸法)、還元糖(ソモギネルソン法)を測定した。
[結果]20℃1h浸漬のみの通常の飯に比べて65℃浸漬米は硬くなり、65,75,90℃の粘りは有意に低下し、いわゆるめっこ飯は65℃4hで明瞭にみられた。65、75、90℃で各4h浸漬した米の糊化度は25,83,93%であり、DSC測定では65℃浸漬米にのみ20℃浸漬より数℃高温側に糊化ピークがみられた。DSC,X線回折、NMR,MRI等の観察より、65浸漬米が硬いのは糊化不十分が関与し、65,75,90℃浸漬炊飯米の粘り低下には糊化度以外の原因が示唆された。飯抽出液分析から65℃浸漬処理ではデンプンの低分子化、75,90℃では浸漬液が米粒に吸収され、糖の溶出が起こらないことがそれぞれの浸漬炊飯米の粘り低下の原因と考えられた。

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© 2007 一般社団法人 日本家政学会
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