一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
60回大会(2008年)
セッションID: 2P16
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2日目ポスター発表
ウコギの抗肥満作用
*倉兼 静江山田 則子
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キーワード: ウコギ, 肥満, 膵リパーゼ
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抄録

【目的】ウコギは朝鮮人参と同じ科の植物であり、山形県置賜地方の伝統野菜として食されている。我々はウコギ摂取が2型糖尿病モデル動物の血糖値および耐糖能を改善することを報告している。その研究過程において、ウコギには血中脂質低下作用があることが示唆されており、本研究では食餌誘発肥満マウスを用いてウコギ葉の抗肥満作用を検討した。
【方法】(1)膵リパーゼ阻害試験:ウコギの熱水抽出液を試料とし、基質にトリオレインエマルジョン、酵素に膵リパーゼ溶液を用いて反応させ遊離した脂肪酸を測定した。(2)脂質吸収阻害試験:ICR系雄マウスにオリーブ油とウコギの熱水抽出液を同時投与し、経時的に採血し中性脂肪濃度を測定した。(3)食餌誘発肥満マウスへの長期摂取試験:C57BL/6J雄マウスに低脂肪食(5%TG)、高脂肪食(30%TG+15%ショ糖)、ウコギ1%または3%食(高脂肪食+1%または3%ウコギ葉粉末)を摂取させ、88日間飼育し、体重、内臓脂肪量、糞量の測定と血液、肝臓、糞中脂質の分析を行った。
【結果】(1)濃度依存的に膵リパーゼの作用を阻害し、2%ウコギ熱水抽出液で約80%の阻害を示した。(2)2%ウコギ熱水抽出液はオリーブ油による血中中性脂肪濃度の上昇を抑制する傾向にあった。(3)マウスは高脂肪食を摂取することで明らかな体重増加と内臓脂肪蓄積が認められたのに対し、ウコギ葉摂取によって、用量依存的に体重増加、内臓脂肪蓄積量と各種脂質上昇を抑制する傾向がみられた。また、糞量とともに糞中脂質量も増加した。以上の結果から、ウコギ摂取は膵リパーゼの作用を抑制し、脂質吸収を阻害することで抗肥満作用を示すことが示唆された。

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© 2008 一般社団法人 日本家政学会
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