一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
62回大会(2010年)
セッションID: 2H-1
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家政学とICTを活用した国際交流プログラムの開発と実践
~世界の家政学領域における「人材育成」・「社会への発信」方法に関する研究~
*山口 厚子オン チュインコリンズ エマ平山 欣孝白井 靖敏
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抄録

目的 今、世界の家政学領域においてグローバルな視点をもち家政学の本質を共有しながら共に学びあい国際的に連携して共に働くことのできる新たな人材の育成が必要とされている。本研究では、このような世界の家政学の動向に対応した「人材育成」を担い、かつ、家政学の本質を「社会へ発信」することのできる方法(場所や機会の提供)の一つとして、家政学とICTを活用した国際交流プログラムの開発と実践を行い、その可能性と課題を探った。
方法 実施時期:平成18~20年度 実施内容:1)家政学とICTを活用した学校・大学レベル双方が関わる多様な形の国際交流プログラム3事例(相手国はシンガポール)、2)国際交流プログラム実践を支援するweb上のプラットホームの作成(Moodle)、3)国際交流プログラムがより効果的なプログラムとして機能するための大学における授業開発、4)大学教育における国際交流プログラムを取り入れた人材育成方法についての考察。
結果 家政学とICTを活用した国際交流プログラムとそれを支援するweb上のプラットホームが、学校・大学レベルの授業やカリキュラムを開発し、参加した生徒・大学生・教師・大学教員の学びを促すとともに、家政学の本質を社会へ伝える効果的な教育プログラムとなることがわかった。さらに、国内外で求められている教育の発展につながる可能性をもつことが考察された。一方で、日本の生徒や大学生の英語力不足、ICTを活用した教育実施のためのサポート体制の確立の必要性が明らかになった。また、大学教育において育成したい人材像をもとに国際交流プログラムをデザインし組み込むことにより、未来の家政学の発展を担う国際的な人材育成が期待できると考察された。

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© 2010 一般社団法人 日本家政学会
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