一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
63回大会(2011年)
セッションID: 3G-13
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5月29日
生活廃棄物による悪臭物質の消臭
池田 紘子*牛腸 ヒロミ上西 朋子小見山 二郎
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抄録

目的 生活廃棄物の有効利用を考えるために、廃棄物の中から消臭性能を持つ物質を探し出し、その消臭のメカニズムを明らかにする。生活廃棄物の中の、繊維製品、プラスチック類、紙類、食品残渣の消臭能を測定し、消臭に寄与する要因を検討した。
方法 試料は、廃棄された布巾、ブルージーンズ、発泡スチロール、新聞紙、段ボール、茶殻、コーヒー豆残渣などである。悪臭として、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸を用いた。悪臭物質の吸着量測定には検知管法を用いた。
結果 アンモニアの吸着で最も吸着速度が速かったのは新聞紙であった。テドラーバッグ内のアンモニア残存量は、吸着開始3分後には5ppmとなった。これは市販脱臭剤や市販消臭繊維を上まわる吸着速度であった。段ボールと布巾がこれに次いだ。酢酸で最も吸着速度が速かったのは布巾であり、吸着開始3分後には7ppmとなった。イソ吉草酸では新聞紙で、吸着開始3分後には14ppmとなった。さらに、紙類、繊維製品はアンモニア、酢酸、イソ吉草酸に対して、吸着容量も大きいことを示した。これらの試料の吸着速度や消臭能の違いは、酸塩基反応などの化学的要因と、表面積などの物理的要因が影響すると考えられる。粒度の異なるコーヒー豆残渣の吸着挙動から、アンモニア、イソ吉草酸の吸着に関して、表面積が大きくなると吸着速度、吸着量が増し、表面積の効果が明らかになった。繊維製品、紙類の吸着挙動から、イソ吉草酸よりも酢酸の方が吸着速度が速かったことから、吸着速度に炭素鎖の長さが大きく影響することが分かった。

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