一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
63回大会(2011年)
セッションID: 2J-5
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5月28日
四季の高齢者施設における睡眠と温熱環境の実態
*都築 和代
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キーワード: 睡眠, 高齢者, 温熱環境, 施設, 季節
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抄録
【はじめに】
加齢に伴い不眠の訴えが増加することが知られているが、独立住宅居住の高齢者について、睡眠や温熱環境の実測とアンケート調査を実施した。その結果、夏季に睡眠が悪化していることが明らかになった(Okamoto-Mizuno, 2010;都築、2008)。本報では、高齢者施設において健康な高齢居住者を対象に同様の調査を実施した。
【方法】
2つの公立高齢者施設に入居する心身ともに健康な70~88歳(平均80±5歳)の高齢者15名(男性7名、女性8名)を対象とした。測定期間は春(5月末)、夏(8月中)、秋(11月中)、冬期(2月中)の各1週間であった。被験者は睡眠および日中の活動量計測のためにアクチグラフと小型温湿度計を常時携帯し、主観的睡眠感、温冷感などを就寝前後、ならびに昼12時と夕方6時にアンケート用紙に記入してもらった。また、着衣状態や行動についてもアンケート調査用紙に記入した。アクチグラフの睡眠/覚醒の判定にはCole-Kripke(1992)によるアルゴリズムを用い、睡眠変数を算出した。
【結果】
就寝中の寝室温湿度は春(25.5℃、51%)、夏(29.0℃、63%)、秋(21.7℃、50%)、冬(20.4℃、40%)であった。アクチグラフから算出した睡眠効率は春(82%)、夏(84%)、秋(86%)、冬(86%)であり、睡眠時間は春388分、夏356分、秋406分、冬406分であった。就寝時刻、起床時刻、覚醒時間や日中の活動量など全ての項目について季節による有意な差は認められず、前述した既往の研究に反していた。施設間についても有意な差は認められなかったが、男性よりも女性で睡眠時間が有意に長く、睡眠効率が高くなった。
【文献】
Okamoto-Mizuno K, Tsuzuki K.(2010) Int J Biometeorol.54(4):401-9.
Cole RJ, Kripke DF, Gruen W, et al (1992) Sleep15:461-469.
都築和代他(2007)第31回人間-生活環境系シンポジウム:33-36.
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© 2011 一般社団法人 日本家政学会
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