一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
63回大会(2011年)
セッションID: 2P-42
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5月28日
幼児への食教育と幼児の生活習慣・食生活および保護者の食意識との関連
*森脇 弘子前大道 教子
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抄録

目的 幼児の健康的な食生活の実現を目指して,保護者から幼児への食教育が幼児の生活習慣,食生活および保護者の食意識とどのように関連しているかについて検討した。
方法 2008年11月~2009年2月,広島市内の協力の得られた保育園5園と幼稚園4園に通園する3~6歳の幼児1,213名の保護者を対象にアンケート調査を行った。有効回収数は774名(有効回収率63.8%)であった。調査内容は,幼児については,属性,生活習慣,食生活,保護者については,属性,食意識,幼児への食教育,受けてきた食教育である。食教育16項目について,「行っている(受けた)」1点,「行っていない(受けてない)」0点とし,合計得点を食教育得点とした。幼児への食教育得点の平均値により「高い群」,「低い群」に分け,それと各調査項目についてクロス集計を行い,カイ二乗検定を行った。カイ二乗検定で有意差の認められた項目を独立変数,幼児への食教育得点を従属変数とし,重回帰分析を行った。幼児への食教育得点と保護者の受けてきた食教育得点についてSpearmanの相関係数を求めた。
結果 1)幼児への食教育得点が高いほど,間食を夕食2時間以内に食べることはない,平日のテレビ・ビデオの視聴時間が短い幼児が多かった。2)幼児への食教育得点が高いほど,食事作りを負担に思わない,バランスのとれた食事をする,食品を選び食事を整えるのに困らない知識や技術がある保護者が多かった。3)幼児への食教育得点が高いほど,保護者の受けてきた食教育得点が高かった。
 幼児の健康的な食生活の実現のためには,保護者による幼児への食教育が大切であり,保護者が食教育をできるように支援することが必要である。

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