一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
64回大会(2012年)
セッションID: 2P-17
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ポスターセッション 5月12日
メリンジョ種子に含まれる機能性ポリフェノールの分離
朝倉 奈菜子*高村 仁知
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抄録

【目的】インドネシア原産のメリンジョ(Gnetum gnemon)は現地において種子と葉が食用とされており、高い抗酸化性を示すことから、天然の酸化防止剤として用いることができる。メリンジョ種子はレスベラトロールの二量体であるグネチンCおよびその配糖体であるグネモノシドA、Dを含む。グネチンCには抗酸化性や抗腫瘍作用など、さまざまな機能が報告されている。本研究では、各種の合成樹脂吸着剤を用いて、メリンジョ種子からグネチンCおよびグネモノシドA、Dを分離することを試みた。【方法】メリンジョ種子の凍結乾燥種子から50%エタノールを用いて、ポリフェノールを抽出した。これをポリビニルポリピロリドン(PVPP)、芳香族系吸着剤SP70・SP850、陰イオン交換樹脂WA20・WA30のカラムにそれぞれ吸着させ、エタノール-水、アセトン、酢酸エチル、もしくは水酸化ナトリウム水溶液で溶出した。各画分について、グネチンC、グネモノシドA、D、および抗酸化性(ORAC)を測定した。【結果】WA20を除く合成樹脂吸着剤がこれらのポリフェノールを吸着した。SP70・SP850からエタノール-水の段階溶出により、グネチンCおよびグネモノシドA、Dを分離することができた。一方、PVPPに吸着したポリフェノールは水酸化ナトリウム水溶液により溶出したが、グネチンCを分離することはできなかった。

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