一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
66回大会(2014年)
セッションID: 2P-1
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ポスターセッション 5月24日
高齢者の生きがいづくり事業に表れる「シニアリーダー」像
*渡瀬 典子
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抄録

【目的】「団塊の世代」が高齢期に差し掛かり、2013年には高齢化率が25%を超過、今世紀半ば過ぎには40%程度になると予測されている。高齢期のウェルビーイングを維持・増進することは個人のみならず政策面でも課題とされ、1989年には厚生省(当時)が新規重点施策として「高齢者の生きがいと健康づくり推進事業」を開始した。これは、国民の高齢者観についての意識改革を図るとともに、高齢者の生きがいづくりと健康づくりを推進する国民運動とされた。生きがいづくり事業では、高齢者の社会参加の啓発、高齢指導者(シニアリーダー)の養成が盛り込まれた。本報告では同事業を担う長寿社会開発センターの広報誌に焦点を当て、同事業で展開されたシニアリーダー像の特徴を明らかにする。【方法】広報誌「シニアウエイブ/ひょうひょう」[No.1~51:1989年11月~1998年4月],「ひょうひょう」[No.52~117:1998年7月~2009年4月],「PORTA」[No.1~14:2010年7月~2013年10月]の記事に登場する高齢者のインタビュー、事業紹介について内容分析を行った。【結果】90年代の内容は「地域社会」で「継続」して「スポーツ」「趣味」「伝統技術」を生かし活動する「個人」が取り上げられていた。2000年代以降は、地域の諸団体の活動を中心に事業紹介が展開され、活動を通して人々と繋がるネットワーク形成に重点が置かれている。

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