一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
67回大会(2015年)
セッションID: 2P-16
会議情報

ポスター発表 5月23日 食物
画像解析による小麦ふすまパンの色彩テクスチャの客観的評価
*松下 慶子舘 和彦森 俊夫
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】生活習慣病予防や健康志向の高まりから,機能性を付加したパンの開発や改良が盛んに行われている.そこで本研究は,画像解析による小麦ふすまパンの色彩テクスチャの客観的評価法を検討することを目的とした.
 【方法】試料は,標準パン,小麦ふすま10%パン,20%パンおよび30%パンの4種類を用いた.画像の取り込みにはWindowsXPおよびEPSONカラースキャナーGT-7600Uを用い,画像サイズは400×900pixels,解像度300dpiの条件で取り込んだ.同時生起行列からテクスチャ特徴量を算出した.また物性測定にはレオメーター(㈱山電TPU-1)を用いて,パンの硬さを測定した.
 【結果と考察】パン断面の硬さとCORの間には強い負の相関がみられ,小麦ふすまの添加によって,パン断面の凹凸構造が不明確になる,すなわちパンの気泡構造が阻害され,硬いパンとなっていることが考えられた.また,小麦ふすま20%パンはASMが最低値,CONおよびENTは最高値を示したことから,小麦ふすま30%パンでは気泡構造が形成できなかったことが考えられ,今回の実験で作成した小麦ふすまパンの膨化限界値が推測された. 

著者関連情報
© 2015 一般社団法人 日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top