一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-001
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ポスター発表 5月28・29日 食物
植物種子抽出物による時計遺伝子の活性化
*岡田 悦政岡田 瑞恵
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抄録

目的 哺乳類において、24時間周期システムは、視床下部中の視交差上部の核で行われている。 しかしながら、24時間周期の時計は、周辺組織(例えば肺組織)にも大部分が存在する。 本研究目的は、若齢、老齢ヒト線維芽細胞に対する熱水とエタノ-ル抽出両サンプルの時計遺伝子(Per1とBmal1)の活性化と時計制御遺伝子であるSirt1への変化に対する潜在的効果を分析することである。
方法 乾燥種子に水を加えホモジネートし、湯煎にて加熱(95-100℃、10分間)後、60分間攪拌した。その後ろ過して熱水抽出サンプルとした。また、エタノール抽出は、種子に2~5倍量の70%エタノールを加え、撹拌後24時間ホモジェネートし、ろ過してサンプルとした。ヒト肺由来線維芽細胞TIG-1-60(PDL60)TIG-1-20(PDL20)は調製培養後、サンプルを加え37℃、5%CO2条件下で4時間培養した。培養後、時計遺伝子Bmal1, Per1, そしてSirt1遺伝子の活性化への影響をRT-PCRにて測定した。
結果 若齢細胞に対する遺伝子の活性化は、Bmal 1レタス2.9,チンゲンサイ2.2,キャベツ2.18、コマツナ2.0、コーン1.5,Per1チンゲンサイ5.9,ホウレンソウ2.0、エダマメ1.9,Sirt 1レタス2.9,チンゲンサイ2.2,キャベツ2.18、コマツナ2.0、コーン1.5倍であった。一方、老齢細胞に対する遺伝子活性化が見られたのは、Bmal 1キャベツ4.2,ホウレンソウ3.5、コマツナ1.9、エダマメ1.8,チンゲンサイ1.5,Per1チンゲンサイ15.9,レタス5.9、エダマメ5.8,キャベツ4.3,コーン3.8、コマツナ2.8、ホウレンソウ1.2,Sirt 1レタス1.3,キャベツ1.2倍であった。

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© 2016 一般社団法人 日本家政学会
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