一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-015
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ポスター発表 5月28・29日 食物
リグニン添加ゼリーの調理と官能評価
*佐藤 典子杉江 真悠杉山 薫
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キーワード: リグニン, ゼリー, 調理
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抄録

目的 食物繊維には便通を整え大腸ガンを予防する、血中脂質を正常化するなど、生活習慣病予防効果がある。今回、ココアなどに豊富に含まれる食物繊維リグニンを積極的に食生活に取り入れるためリグニン添加ゼリーを調理し、最適な添加量を検討した。
方法 砂糖20%、ゼラチン2%、リグニン濃度を0%,0.5%,1.0%,2.0%の4段階として、ゼリーを調理した。大学生を対象に、甘さ、苦さ、食べやすさ、見た目、食感、おいしさについて順位法による官能評価を実施した。結果は、有為水準1%で結果を検討した。
結果 甘さと食べやすさと見た目は、0.5%添加、苦さ、食感では1.0%添加の物が好まれた。総合的なおいしさは、0%、0.5%、1.0%添加の3種には有意差がみられなかったが、この3種と2.0%との間には、いずれのゼリーにおいても有意差(p<0.05)が認められた。以上より、適切なリグニン添加量濃度は0.5%だと考えられた。リグニン0.5% 添加の場合、プリンカップ1個のゼリー(100g)でリグニンを0.5g摂取できるが、これを同じく0.1% ココア添加ゼリーで摂取するには、5 倍量のゼリーの摂取が必要になり、プリンカップ 1 個分のゼリーで摂取するにはココア添加量を 5% にする必要がある。このように本研究で調理したゼリーはリグニンの効率的摂取を可能にする。

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