一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-026
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ポスター発表 5月28・29日 食物
北海道の赤飯文化について
―2010年・2015年の調査よりー
*田中 ゆかり佐藤 恵藤本 真奈美
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抄録

目的 北海道には道民に慣れ親しまれている郷土料理のひとつ「甘納豆入り赤飯」がある。北海道特有の赤飯文化を明らかにすることを目的に2008年本学入学生からアンケート調査を開始し、結果をまとめてきた1。本研究では、調査様式が整った2010年と5年後に当たる2015年の比較、今後の調査について検討することを目的とした。1)日本家政学会第64,65,66回大会要旨集
方法 本学入学生に対し6月~8月に「赤飯アンケート調査」を実施し、2010年と2015年の結果を比較した。調査対象者は食物栄養科、保育科2010年入学生272名と2015年入学生218名である。                           
結果 2015年アンケートでは、好きな赤飯の種類で「甘納豆」と回答した学生は79%となり、2010年より8%増加した。甘納豆入り赤飯が好きと回答する割合の増加に伴い、食する種類では15%、家庭で調理する種類では調理者母12%、祖母21%、購入する種類では15%と、甘納豆が増加した。学生の回答には「子どもの頃から甘納豆の赤飯を食べている。」「甘納豆の赤飯しか食べたことがない。」などの記述がみられた。これらのことから、学生、母、祖母どの世代においても甘納豆入り赤飯が好まれ浸透していることが確認できた。赤飯を好きとの回答は87%と5年経過してもほぼ変わらなかったが、調理する機会は15%、食する機会は5%減少した。今後これらの変化、減少理由を調査していきたい。

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