一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-031
会議情報

ポスター発表 5月28・29日 食物
学校給食と通した和食の保護・継承
*宇都宮 由佳伊藤 美穂秋永 優子糦須海 圭子江原 絢子朴 卿希
著者情報
キーワード: 学校給食, 和食, 郷土料理
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

研究背景と目的
学校給食は、第2次世界大戦後1947年に開始され、1950年にパン・ミルク・おかずの完全給食、コメ不足解消後、1976年に米飯給食が始まった。1980年日本型食生活が提唱、2005年食育基本法が制定され、2003年度には米飯給食が100%実施されている。しかし、献立については全国調査報告がない。そこで本研究では、小学校の給食献立を調査し、あわせてアンケート調査・聞取り調査を実施して、学校給食における和食や郷土料理の取入れ実態を明らかにする。
方法
献立は2014年10月から地域別に収集し「主食・汁・おかず」の組合せ分析をした。アンケートは、2015年2月予備調査、7~9月全栄協の講習会参加者の栄養教諭・学校栄養職員(228名)を対象に実施した。データはSPSSで分析した。
結果
献立分析では、米飯が多い地域、麺とパンなど複数主食が多く出現する地域とで特徴があった。汁と飯の組合せでは、日本・中国料理以外で韓国料理が各地域で出現していた。郷土料理は、アンケート結果96%が実施していたが、首都圏はその比率が低かった。実施理由の1位は「地域の食文化継承」、2位「地産地消」、実施上困っていることは1位「食べたことがない」、2位「大量料理が困難」であった。和食献立について、食器の種類や数が関係していることが聞取り調査からも明らかとなった。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top