一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-044
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ポスター発表 5月28・29日 食物
大学生を対象とした「だし」に関する食生活の実態調査
*武藤 嘉則萱島 知子
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キーワード: だし, 食習慣, 健康
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抄録

[目的]近年、和食はユネスコ無形文化遺産に登録されるなど世界で注目を集めている。その要因として、健康的なイメージがあることがあげられる。しかし、その一方で特に若者において和食を食べる、味わう機会が減っていることが危惧される。そこで本研究では、和食のおいしさに欠かせない「だし」に注目し、大学生のだしに関する食生活の現状と課題を明らかにすることを目的とした。
[方法]2015年12月~2016年1月にS大学の学部生209名を対象にアンケート調査を行った。アンケートでは、食経験、食習慣、健康状態、家庭科の学習について現在と、一部の項目は中学生の頃を思い出すことで回答してもらった。有効回答率は92.3%であり、対象者の平均年齢は19.8歳、実家暮らし38.9%、一人暮らし58.9%であった。
[結果]だしを使った料理を食べる機会はある群(毎日ある・よくある)が半数程度であり、中学生の頃の7割程度と比べ減少していた。また大学生で日常的に食材からとっただし(鰹節・煮干し・混合だし)を使用している者は26.4%であり、これも中学生と比べ減少していた。さらに自分でだしをとる頻度は「全くない」と回答した者が7割であった。これらには大学生で生活が変化したことが影響していると考えられる。加えてこれらのだしの摂取状況や調理頻度について、食習慣や健康状態との関連性がみられた。

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