一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-045
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ポスター発表 5月28・29日 食物
講義と実習をつなぐ実験科目のありかた
*平井 由美子
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抄録

目的 学生はひとつの事象を講義(座学)、実験、実習を通して学んでいく。そして各課程における学習は、講義で「知る」、実験で「わかる」、実習で「使える」とステップアップする必要がある。そこで、講義で知ることができた事象を実習で使えるための実験科目の授業デザインを設計し実施した。テーマは、寒天とゼラチンの凝固作用をとりあげ、理解する内容として、(1)ゼラチンはたんぱく質分解酵素をもつ果物を使うと固まらない、(2)寒天は有機酸酸度の高い果物を使うと固まらない の2点に焦点をあてた。

方法 授業デザインは、各班で検討する条件は1条件とし、班ごとに(1クラス7班)条件を変えて実験を行った後、ジクソー法を実施した。知識定着の測定は自己評価ルーブリックによる自己評価とし、授業を受ける前と実験レポート作成後で比較した。

結果および考察 前年までは授業内小テストで理解度を測定しており、今年度と同じ評価方法で測定はできなかったので単純に相対比較はできないが、前年よりも理解できた学生は増えた。さらに、授業前後の理解度を比較してもそのレベルは上昇した。以上のことから、実験で「わかる」にするためにジクソー法を使うことは有効であることがわかった。今後はジクソー法のみならず協調学習による理解の定着を図り、講義・実験・実習と一気通貫できる授業デザインの研究が必要である。

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© 2016 一般社団法人 日本家政学会
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