一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: P-119
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ポスター発表 5月28・29日 家政教育
「食といのちを見つめる」授業 再考
児童のアンケート調査から
*得丸 定子奥井 一幾
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抄録

目的 動物飼育活動を通して食をみつめ直す授業について、児童の視点から分析することを目的とした 
方法 2014年1月、豚の飼育・出荷・試食を経験した児童(F小学校5年生36人)を対象としアンケート実施。内容は動物飼育について13項目(内自由記述「考えの変化」「学んだこと」2項目)。統計はテキストマイニング等。ソフトはTTM:βver. Mecab-0,994, R ver.3.02。 
結果 これから学級で豚を飼育することに「賛成と思っていた」83%、「反対」11%。豚の飼育は「よかった」97%。豚の出荷は「よくなかった」56%、「よかった」22%。豚を調理して食べたことは「よかった」83%、「よかったと思っていない」11%。この授業経験は「よかった」97%。豚の飼育・出荷授業を「また受けたい」36%、「受けたいと思わない」25%、「どちらでもない」36%。来年の5年生にこの授業を「経験して欲しい」92%。
テキストマイニング結果、「考えの変化」は3クラスターに分けられ、「豚の飼育と出荷」「行動・考え・感情と変化」「食への感謝」であった。「学んだこと」も3クラスター「授業」「飼育」「食べ物と複雑な気持ち」に分類された。
考察 児童は授業後矛盾の気持ちを抱いていたり、約1割の児童が豚の出荷・試食に反対の気持を持っている。動物飼育から出荷・試食に至る食の授業は、再考の必要があると考えられる。

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