主催: (一社)日本家政学会
会議名: (一社)日本家政学会第68回大会
回次: 68
開催地: 金城学院大学
開催日: 2016/05/27 - 2016/05/29
目的 動物飼育活動を通して食をみつめ直す授業について、児童の視点から分析することを目的とした
方法 2014年1月、豚の飼育・出荷・試食を経験した児童(F小学校5年生36人)を対象としアンケート実施。内容は動物飼育について13項目(内自由記述「考えの変化」「学んだこと」2項目)。統計はテキストマイニング等。ソフトはTTM:βver. Mecab-0,994, R ver.3.02。
結果 これから学級で豚を飼育することに「賛成と思っていた」83%、「反対」11%。豚の飼育は「よかった」97%。豚の出荷は「よくなかった」56%、「よかった」22%。豚を調理して食べたことは「よかった」83%、「よかったと思っていない」11%。この授業経験は「よかった」97%。豚の飼育・出荷授業を「また受けたい」36%、「受けたいと思わない」25%、「どちらでもない」36%。来年の5年生にこの授業を「経験して欲しい」92%。
テキストマイニング結果、「考えの変化」は3クラスターに分けられ、「豚の飼育と出荷」「行動・考え・感情と変化」「食への感謝」であった。「学んだこと」も3クラスター「授業」「飼育」「食べ物と複雑な気持ち」に分類された。
考察 児童は授業後矛盾の気持ちを抱いていたり、約1割の児童が豚の出荷・試食に反対の気持を持っている。動物飼育から出荷・試食に至る食の授業は、再考の必要があると考えられる。