一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-005
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ポスター発表 5月27・28日 食物
管理栄養士養成課程卒業者の就業動向
*久保田 のぞみ
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キーワード: 栄養士, 卒業生, 就業
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抄録



目的 近年における栄養士養成施設卒業者は毎年約1万9千人、就職者の7割近くが栄養士職に就いている(全国栄養士養成施設協会調べ)。その一方で栄養士職の離職率が高く、3年目在職率が低いとも言われている。本研究は、管理栄養士養成施設卒業生の就業動向から、栄養士職の転職要因及び転職後の状況を明らかにすることを目的とする。
方法 2010年3月から2015年3月までのN大学栄養学科卒業生236名を対象に、2015年8・9月に郵送により自記式質問紙調査を行った。おもな調査項目は、卒業時及びそれ以降の就業状況、仕事をする上で重視することなどとした。
結果・考察 回収数は54であった。新卒時の就職者50名(栄養士職41名、栄養士職以外9名)、初職継続者28名、転職者は19名、退職者3名であった。初職継続者のうち8名は新卒者であった。転職を経験した者は退職者2名を含め21名であり、転職1回18名の状況は栄養士職間14名、他職種から栄養士職3名、他職種間1名、転職2回3名はいずれも栄養士職間であった。前職の退職理由は、希望する仕事・職種や地域があったためとの回答が多く、平均在職期間は初職より転職後のほうが長かった。仕事をする上で重視するのは「職場の雰囲気がよい」「自分のやりたい仕事」「長期安定して働ける」ことであった。栄養士職の転職率は高かったが希望する職場環境や職域への転職であり、雇用の安定に繋がっていることが伺えた。

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