一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-021
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ポスター発表 5月27・28日 食物
産地別メープルシロップの官能評価
*高山 侑樹デュアー 貴子
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抄録

目的 メープルシロップは,カエデ科のサトウカエデ(Acer saccharum)の樹液を煮詰めて造られる甘味料であり,カナダのケベック州やオンタリオ州,アメリカのバーモンド州といった北米で主に生産されている.
また,収穫時期により色調や風味が変化するためグレード基準が設けられており,他の甘味料にはみられない特徴を持つ.さらに近年では,機能性に関する研究報告もされていることから,メープルシロップの利用価値は高まると想定される.そこで本研究では,アメリカ(バーモンド州)産およびカナダ(オンタリオ州)産のメープルシロップを用い,産地別による特性差と嗜好差について検討した.
方法 官能評価は,管理栄養士養成校に在籍する大学生40名(男性13名,女性27名)を対象とした.統計解析には汎用統計ソフトSPSSにて分析した.
結果 ①三点識別試験において,有意に識別できたことからアメリカ産とカナダ産の味や香りに特徴があることが示唆された.
②三点嗜好試験では,アメリカ産よりカナダ産を好む傾向が有意にみられた.カナダ産では「香り」と「甘味」が強いと回答した者が多く,アメリカ産では「青臭い香り」や「苦味のある甘味」と回答した者が多くみられた.
③順位法でグレード別の好みについて評価したところ,ライト>ミディアム>アンバーの順に好ましいと回答し,ライトに特徴的な薄い色調とほどよい甘味や風味が好まれる傾向がみられた.

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