一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
70回大会
セッションID: 3K-03
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口頭発表
各種挽肉試料の脂質過酸化に対する金属キレート剤EDTAの抑制効果
*清水 祐美岩本 悟志山内 亮
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抄録

目的 挽肉は調理が簡便なことから様々な加工食品へ利用されているが、流通過程において時間経過による品質劣化が懸念される。挽肉の品質劣化には、脂質酸化反応が主たる要因として挙げられる。本研究では、各種挽肉試料を用いて低温保存中の脂質過酸化反応の促進要因と、金属キレート剤添加による抑制効果について検討した。
方法 牛もも、豚もも及び鶏むね挽肉から試料を調製した。未加熱及び加熱試料を-20℃(冷凍)または4℃(冷蔵)で保存した。また、各挽肉の加熱試料に金属キレート剤であるEDTAを添加した。挽肉試料の脂質過酸化の程度は、TBARS値を測定して評価した。
結果 (冷凍)未加熱試料では、牛挽肉のみに保存時間の経過とともにTBARS値の上昇が認められた。また、加熱試料では、牛及び豚挽肉においてTBARS値が上昇した。(冷蔵)未加熱試料では、冷凍の場合と同じ結果であった。一方、加熱試料では、全ての挽肉のTBARS値が保存時間の経過とともに上昇しており、加熱により生成した非ヘム鉄が脂質過酸化の促進因子として作用したものと推定した。そこで、各挽肉の加熱試料にEDTAを添加したところ、EDTA添加量に依存してTBARS値の上昇が抑制された。以上の結果より、挽肉製品は加熱処理によって脂質過酸化が進行しやすくなるが、金属キレート剤の添加によって脂質過酸化反応を抑制できることが明らかとなった。

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