肩関節
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治療法
当院におけるリバース型人工関節置換術の短期成績
落合 信靖橋本 瑛子佐々木 康人
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2016 年 40 巻 3 号 p. 1059-1062

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抄録
 本邦でもリバース型人工肩関節置換術(RSA)が施行可能となり,今回その短期成績を報告する.対象はRSAを施行し6ヶ月以上経過観察可能であった55例である.対象疾患はcuff tear arthropathy21例,腱板修復術後(鏡視下及び直視下手術後)腱板断裂再発6例,陳旧性肩関節脱臼6例,関節リウマチ1例,特発性変形性肩関節症5例,上腕骨頭壊死1例,骨折続発症8例,上腕骨頚部骨折7例であった.検討項目はJOA score,UCLA score,Constant score,自動前方挙上,側方挙上,外旋,内旋角度,術中,術後合併症とした.術後すべての臨床スコア,自動前方挙上,側方挙上は有意な改善を認めたが,自動外旋,自動内旋では有意差を認めなかった.合併症として,術後脳血管障害,肺塞栓症,肩峰骨折,肩甲棘骨折,上腕骨骨幹部骨折,base plateの脱転,脱臼を認めた.当院におけるリバース型人工肩関節置換術の短期成績は合併症を認めたが概ね良好であった.
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© 2016 日本肩関節学会
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