抄録
鏡視下腱板修復術で頻用されるdouble row(DR)法とsuture bridge(SB)法を比較した報告は少ない.腱板完全断裂に対するDR法とSB法の,術後3カ月時後上方腱板の修復状態に関して無作為比較試験を行った.cuff integrityはMRI,Sugaya分類で評価した.症例はDR法47例,SB法46例,平均年齢64(40~80)歳であった.年齢,性,断裂サイズ,肩甲下筋腱断裂合併,外傷歴,喫煙,糖尿病は両修復法間で差はなかったが,SB法症例の術前脂肪浸潤,筋萎縮が強かった(p=.044, .017).術後3カ月時後上方腱板修復状態は,非癒合がDR群7例(15.2%),SB群7例(15%)で有意差はなかった(p=0.965,power=0.8).二変量解析では癒合例と非癒合例間で断裂内外距離,術前脂肪浸潤,筋萎縮で有意差を認めたが,ロジスティック回帰分析による多変量解析では断裂内外距離のみが非癒合の独立した予測因子であった(p=0.012).