肩関節
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筋腱疾患
糖尿病患者における鏡視下腱板修復術の術後成績
太田 悟駒井 理
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ジャーナル 認証あり

2017 年 41 巻 2 号 p. 515-518

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抄録

 DM患者におけるARCRの術後成績およびリハビリ介入期間について,非DM患者と比較検討した.ARCRを施行した427人の患者を対象とした.平均年齢は63.2±15.3(SD)歳でその中,DM群は107人,非DM群は320人であった.検討項目として術前後のJOAスコア,術後3ヶ月とリハビリ終了時の屈曲角度,リハビリ期間の比較を行った.術後腱板修復状態にはMRI 5段階評価を用いた. JOAスコアは,術後1年で両群間で有意差を認めなかった.術後3ヵ月での屈曲角度はDM群119.0±21.1°(SD),非DM群132.8±16.0°(SD)で差を認めた.リハビリ終了までの期間は,非DM群5.4±1.5(SD)ヵ月,DM群7.3±3.2(SD)ヵ月要し,終了時の屈曲角度は両群とも約150°と同等であった.MRIによる腱板修復状態は,術後3ヵ月6ヵ月において非DM群が低い傾向にあった.両群間で術前,術後のJOAスコアに有意差は認めなかった.DM群は,非DM群より約2ヵ月リハビリ期間を要した.

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© 2017 日本肩関節学会
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