肩関節
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脱臼
肩鎖関節脱臼に対する鏡視下烏口鎖骨靭帯再建術の短期成績
山﨑 博範藤田 耕司
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2018 年 42 巻 2 号 p. 417-419

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抄録

 当院における肩鎖関節脱臼に対する鏡視下烏口鎖骨靭帯再建術の短期成績を報告する.2015年4月以降Rockwood分類Type 3以上の肩鎖関節脱臼に対してDog Bone Buttonとsuture button tapeを用いた鏡視下烏口鎖骨靭帯再建術を施行し,1年以上経過観察可能であった15例について調査した.全例男性,平均年齢は43.3歳であった.Type 3が5例,Type 5が10例で,術後平均経過観察期間は14.7か月であった.最終経過観察時のJOA score,JSS-ACJ scoreと術後X線評価を行った.最終経過観察時のJOA scoreはType 3で平均95.0点,Type 5で平均92.0点,JSS-ACJ scoreはType 3で平均95.6点,Type 5で平均94.6点と良好な成績であった.術後X線評価については,Type 3ではexcellent 2例,good 3例,Type 5ではgood 6例,fair 4例であった.肩鎖関節脱臼に対する鏡視下烏口鎖骨靭帯再建術の短期成績は比較的良好であったが,Type 5では術後に転位を認める症例もあり,今後更なる経過観察が必要である.

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© 2018 日本肩関節学会
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