肩関節
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脱臼
Bristow変法術後関節窩リモデリングの検討
永井 英鈴木 一秀
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2019 年 43 巻 2 号 p. 442-446

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抄録

 鏡視下Bankart-Bristow変法(以下ASBB法)術後骨形態変化を詳細に3DCTで計測し,Bristow変法術後関節窩リモデリングについて調査することを目的とした.ASBB法術後,3ヵ月と1年でCT撮影を行い,計測可能であった58肩を対象とした.3ヵ月時3DCTで関節窩近似円を決め,3ヵ月,1年で同じ面積の円を使用し,円内骨欠損部面積(以下DA)と円外烏口突起面積(以下CA)を計測し,比較検討した.t検定を使用し,P < 0.05を有意差ありとした.術後3ヵ月から1年にかけDAは有意に減少し(P=0.0105),CAは有意差を認めなかった(P=0.1225).円内では骨形成が進行し,円外では変化は生じていなかった.ASBB法術後,関節窩領域内で骨形成がすすみ,リモデリングが生じていた.骨形態の改善には烏口突起は可能な限り関節窩近似円内へ設置することが重要と考えられた.

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© 2019 日本肩関節学会
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