肩関節
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筋腱疾患
Speed BridgeTMによる鏡視下腱板修復術の手術成績
鶴田 大作鈴木 朱美結城 一声宇野 智洋高木 理彰
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2019 年 43 巻 3 号 p. 818-821

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抄録

 Speed BridgeTMによる鏡視下腱板修復術の手術成績について検討した.2015年11月から2017年4月に本法による腱板修復術を行った11例11肩を対象とした.手術時平均年齢63歳で,男性6肩,女性5肩.断裂の大きさは,平均2.1 cmで,肩甲下筋腱断裂は4例に合併した.全例鏡視下に内外側計4本のアンカーと2組のテープを用いた腱板修復と肩峰形成を行った.手術成績はJOA score, Shoulder 36(S-36), QuickDASH(Q-DASH), 肩等尺性筋力(N)を術前後で比較した.また,術後1年のMRIを菅谷分類で評価した.術後経過観察期間は平均17か月で,可動域を除くJOA scoreの各項目,S-36の各ドメイン,Q-DASH,内旋を除く肩等尺性筋力は,術後有意に改善した.術後MRIでは,全例type IかIIであった.大きさが3 cm程度までの腱板断裂に対しては,本法は有用な方法であると思われた.

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© 2019 日本肩関節学会
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