風工学シンポジウム論文集
第25回風工学シンポジウム論文集
セッションID: 43
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ダウンバーストによる高さの異なる建物の風荷重に関する数値解析
*飯田 有未浅野 和則植松 康
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抄録

近年ダウンバーストや竜巻などの突風による被害や観測事例が増加している。気象学分野では突風の発生予測に関する研究が進んでいるが,突風内部の風の性状や建築物に及ぼす影響に関する研究は少ない。特にダウンバーストに関する研究の数は少なく不明な点も多い。そこで,本研究では突風のうちダウンバーストにより生じる風荷重に着目する。ダウンバーストシミュレータによる実験では,長さスケールとして1/2,000を仮定していたため,建物模型が小さく,多数の圧力測定点を設けることが困難であった。これらの問題を解決するため,本研究では数値解析を行い,ダウンバースト内の建物に作用する圧力分布を検討した 。本研究ではダウンバーストの最大風速発生高さより低い低層建物と高い高層建物を対象とし,高さの異なる2つの建物モデルに作用する風力および外圧分布について検討を行った。ピーク風力係数およびピーク風圧係数分布の性状を把握し,それらの発生メカニズムを考察した。また,ダウンバーストと境界層乱流による外圧係数分布の比較より,側面と屋根面における局所的な負圧の発生位置が異なることを明らかにした。

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