九州歯科学会雑誌
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Kangaroo の舌乳頭について
島村 昭辰中島 孝田村 威古賀 四郎
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1959 年 13 巻 2 号 p. 297-300

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抄録
Kangaroo (Macnopus giganteus 10才、♀)の舌乳頭を観察したるに1. P. vallataeは舌表面より深く陥没し、これを取巻く溝は乳頭の背側中央部にが細い孔(径約0.3mm)となつて、舌背にそそぐが如き特異なる形態を示している。味蕾は比較的多い。かかる形態の乳頭はOppelの叢書に見られるSchnabeltiereカモノハシ(Ornithorthynchus anatinus)のものに近似している。2. P. foliataeは長楕円状を示し片側に7∿8ケ排列す。味蕾は前者に比して少い。3. P. collicularisは中央部が僅かに凹む丘状様の乳頭で、舌中央部より後部側縁に散在している。味蕾はない。4. P. fungiformesは舌尖部の外側縁に近く存し、片側約10ケある。味蕾はない。5. P. filiformesは舌背全面に密生する線細なもので、その上端はいづれも2分岐している。
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© 1959 九州歯科学会
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