形態・機能
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原著論文
上肢リンパ浮腫における水分の分布 ― MR 画像を用いて ―
鈴木 由依子間脇 彩奈中西 啓介菊森 豊根竹野 ゆかり大島 千佳藤本 悦子
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キーワード: リンパ浮腫, MRI, 水分分布
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2018 年 16 巻 2 号 p. 83-89

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抄録

リンパ浮腫の効果的なケアを検討するために、MRIを用いて浮腫肢全体の水分分布を調べた。

乳がん術後に片側性のリンパ浮腫を発症した7人の女性(平均55.9±13.6歳)の上肢を、MRIを用いて観察した。分析はMR画像(T1強調、T2強調、脂肪抑制、水抑制)から水分貯留部位を同定し、またその面積を画像毎に計算して量の指標とした。

脂肪抑制画像(STIR)では、7人の被験者全員の前腕尺側約1/2に高信号(自由水示す)が認められた。この部位は、水抑制画像(FLAIR)では低信号を示した。上腕では5人の被験者の後上腕部に高信号が見られた。腋窩に高信号の見られたものはいなかった。手や指では、STIR上の高信号はいずれも背側で認められた。量の解析では自由水は前腕尺側に多いことが明らかになった。

これらのことから、複合的治療を構成するリンパドレナージの対象部位として、前腕尺側が最も重要であることが示唆される。

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© 2018 コ・メディカル形態機能学会
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