経済研究
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論文
在宅勤務の生産性ダイナミクス
森川 正之
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2023 年 74 巻 1.2 号 p. 1-34

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抄録

本稿は,雇用者のパネルデータ(2020~2022年)に基づき,日本におけるコロナ危機以降の在宅勤務のダイナミクスを分析する.分析結果によれば,第一に,在宅勤務実施者の割合は減少傾向が続いているが,2022年末時点でも新型コロナ以前に比べてずっと高い水準にある.第二に,平均的な在宅勤務実施頻度は週2~3日という状況が続いており,ハイブリッド型の在宅勤務が支配的である.第三に,在宅勤務の主観的生産性は改善が続いているが,2022年末時点でも平均的には職場に比べて約20%低い.第四に,在宅勤務を継続している雇用者の自宅での生産性は80%台半ばで頭打ちとなっており,最近の在宅勤務の生産性上昇は,自宅での生産性が低い雇用者の職場回帰というセレクション効果のみから生じている.第五に,新型コロナ終息後も高頻度での在宅勤務を希望する雇用者は増加傾向が続いている.以上の結果は,在宅勤務において生産性に基づく自然な選択が働いていること,在宅勤務者にとってこの働き方のアメニティ価値が高まっていることを示している.

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© 2023 国立大学法人 一橋大学経済研究所

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