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日本健康教育学会誌
Vol. 23 (2015) No. 1 p. 16-26

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http://doi.org/10.11260/kenkokyoiku.23.16

原著

目的:慢性疾患患者の代替医療による副作用への対処行動や主治医とのコミュニケーションとへルスリテラシーとの関連を明らかにすることを目的とした.
方法:2011年5月から7月に,全国の患者会の慢性疾患患者920名に自記式質問紙を用いた横断研究を行った.603通を回収し欠損が多いものを除いた570通のうち(有効回収率62.0%),代替医療の利用経験を持つ428名を対象とした.副作用経験の有無(副作用の経験あり群・経験なし群),副作用時の対処(利用中止群・利用継続群),主治医への副作用の症状と療法の報告(主治医への報告あり群・報告なし群)別のへルスリテラシーについて対応のないt検定を行った.さらに,属性とヘルスリテラシーを説明変数,利用中止,主治医への報告ありを目的変数とした多重ロジスティック回帰分析を行った.
結果:428名中88名(20.6%)が副作用を経験していた.そのうち45.9%が利用を継続し,61.6%は主治医に副作用の症状と療法を報告していなかった.利用中止群が利用継続群よりも,報告あり群が報告なし群よりもヘルスリテラシーが高かった.多変量解析でも,ヘルスリテラシーと利用中止か継続かとの関連(OR=2.75,95%CI 1.06-7.10),主治医への報告の有無との関連(OR=2.59,95%CI 1.01-6.65)が認められた.
結論:へルスリテラシーは,代替医療による副作用への適切な対処,主治医への報告など,代替医療の安全な利用に重要である.

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