熱中症による全死亡者数の約8割は65歳以上の高齢者である。熱中症を発症するリスクのある高齢者に対して,早期に熱中症対策を行うことが必要である。しかし,熱中症を発症するリスクのある高齢者を特定・評価するアセスメントツールはまだない。本研究は,高齢者の熱中症リスクアセスメントツールを開発するための諸段階として,質問項目の原案を作成することを目的とした。研究方法は1.質問紙の草案作成,2.フォーカスグループインタビューによる質問項目の草案修正,3.内容妥当性指数を用いた検討,4.予備テストの4つの段階を経て行った。熱中症のリスク要因について文献レビューとフォーカスグループインタビューの結果,58の質問項目が作成された。内容妥当性指数(Item Level Content Validity Index;以下,I-CVIと略)を用いた検討の結果,I-CVI0.78以上の質問項目は38問,I-CVI 0.78未満の質問項目は20問であった。検討した結果,43問に修正された。予備テストの結果,質問に対して適切に回答できた人の割合が90%以上の質問項目は,33問であった。質問に対して適切に回答できた人の割合が90%未満の質問項目10問を修正するとともに新たに3問を追加した。その結果,高齢者の熱中症リスクアセスメントツールの質問項目の原案は46問作成された。