1996 年 3 巻 2 号 p. 53-60
カバノアナタケの菌核"チャーガ"および菌糸体から多糖類を抽出・分画した.それらについて抗腫瘍活性並びに血糖降下作用を試験し,以下の結果を得た.1.チャーガの水溶性多糖および水不溶性多糖には抗腫瘍活性とともに正常マウスの血糖値を降下させる効果が認められた.その本体はβ-グルカン,ヘテログルカン,およびそれらの蛋白複合体であった.2.菌糸体から調製された多糖には顕著な抗腫瘍性は認められなかったが,注射によって3-48h持続する血糖降下作用が認められた.