トリメトキシ置換フェニルニトロニルニトロキシド1の遷移金属錯体を合成し、結晶構造と磁気的性質について検討を行った。無水条件下、溶媒及び結晶化条件を変えることによりtriMeO-NNとM(Hfac)2(Hfac=Hexafluoroacetylacetonato)は3種の結晶[(triMeO-NN)MnII(hfac)2]n (1), [(triMeO-NN)2MnII(hfac)2][MnII(hfac)2(H2O)2] (2), [(triMeO-NN)2MnII(hfac)2] (solvent)2 (3)を与えた。1と2は一次元鎖状構造を有し、特に1は自然分晶によりキラルな一次元鎖を形成していた。3はモノマー構造であった。1は強磁性体(TC=4.6 K)、2,3は常磁性体であった。