2013 年 2013 巻 64 号 p. 81-85
2007~2008 年に北海道の道南および上川地域で栽培されたストックに生育抑制,葉の退緑斑紋,葉の弱いモザイクおよび花弁の斑入り症状が発生した.ELISA によるウイルス検定,単離したウイルスの遺伝子配列や各種植物への宿主反応からソラマメウイルトウイルス2(BBWV2)およびキュウリモザイクウイルス(CMV)と同定された.接種試験から,BBWV2,CMV ともに原病徴が再現され,花弁の斑入り症状も確認した.以上から,北海道における斑紋病の発生とCMV はストックで未報告であることから,モザイク病の病原として追加したい.