2020 年 2020 巻 71 号 p. 114-117
イヌホタルイの多発生ほ場と隣接する少発生ほ場におけるアカスジカスミカメの発生状況を2か年調査し,本種成虫が多発生ほ場から隣接ほ場へ侵入するか否かを検討した.その結果,イネ出穂前ではイヌホタルイの多発生ほ場においてアカスジカスミカメ成虫が多発生となっても,隣接ほ場のイヌホタルイやノビエが無発生条件では本種の発生がまったく認められず,侵入が起こらないことが確認された.しかし,イネ出穂後では,イヌホタルイの多発生ほ場における成虫発生ピークと同時期に,密度は低いものの隣接ほ場においても成虫発生ピークが認められたことから,どこから侵入したのか判然としなかった.