1972 年 1972 巻 23 号 p. 11-14
ガラス屋根の網室内で1/2000aワグネルポットを用いて, とうもろこしを1茎あて多肥条件で育て, アワノメイガのふ化1日前の卵塊を最上位の展開葉の葉裏ヰ央部に一個あてセットし, 2種類の薬剤の施用方法, 施用時期, 施用量などを試験した。この結果は以下のようであった。
1. アワノメイガノ第1世代の防除に, デイプテレックス微粒剤 (5%) はふ化盛期あるいはこの7日前の株あたり19のトップドレッシングまたは土壌施用が有効であり, スパノン粒剤 (3%) はふ化盛期の株あたり19のトップドレッシングが有効であった。
2. トップドレッシングと土壌施用の両施用法の問, ふ化盛期施用とこの7日前施用の両施用時期の間, およびディプテレックス微粒剤 (5%) とスパノン粒剤 (3%) の両薬剤の問では, それぞれ前者の方が一層有効であると考えられた。
3. 施薬量は株あたり19と29の問で効果に差がなかったので, 本種の第1世代に対する薬量は株あたり19で十分ではなかろうかと推測された。