抄録
1990~1991年, 無農薬で栽培したリンゴ園における病害虫の発生状況と次年への影響を, 年13回の農薬散布を行った慣行栽培区および散布回数を7回に減らした減農薬栽培区と比較して検討した。その結果, 無農薬区では, リンゴの生育前期に黒星病, リンゴハダニ, 中期に斑点落葉病, 褐斑病, 生育後期には輪紋病, モモシンクイガの発生が目立った。8月中旬には早期落葉のたあ, 果実の肥大が停止し, 9月中旬には一部で異常開花現象が見られた。慣行栽培区の収量を100とした場合, 減農薬区の収量対比は94, 無農薬区の収量対比は28と低かった。とくに無農薬区の果実品質の低下が著しく, 商品になるものは皆無であった。