北里大学一般教育紀要
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原著論文
日本人大学生の和製英語に対する認識
ガダード ジェームズ
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2017 年 22 巻 p. 59-66

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抄録

 外来語は新しい言語の学習時における語彙の「優待券」のようなものであり、習得全般を補助する可能性がある(Nation, 2003)。日本語の場合、カタカナの音節文字システムが、全人口にとって認識可能かつ発音可能な音声表記システムの中に外国語を適合させる役に立ってきた(Rebuck, 2002)。外国語由来で、現在ではカタカナで表記されているこれらの語は外来語と呼ばれ、2000年の時点で三省堂の辞書には52,000以上の外国語からの借用語が掲載されている(MacGregor, 2003)。対照的に、「メイド・イン・ジャパンの英語」としても知られている「和製英語」はカタカナの音節表記/書き取りシステムを活用する語彙で構成された言語クラスであり、外国語からの借用語のように見えるものの、起源となった言語における意味とは全く違うか少し違う意味を持っている(Norman, 2012)。この論文はNorman (2012)の研究を電子的に応用しており、大学生の和製英語の知識を調査した。Normanの研究と同様に、学生が気づいている割合はおよそ50%であった。

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