2014 年 62 巻 7 号 p. 233-238
我が国の測位衛星として準天頂衛星システム(QZSS;Quasi Zenith Satellite System)が計画され,その初号機(愛称;みちびき)は2010年9月11日に打ち上げられた.SPACは,「みちびき」を利用した実証推進体制として2010年9月利用実証参加者を核とする民間利用実証調整会議を立ち上げ,測量,地図,パーソナルナビ,カーナビ,防災,IT農業,情報化施工,鉄道・バス,海洋利用(船,波浪計)等の各分野で利用実証推進を図った.結果,「みちびき」の測位補完・補強の効果が確認された.利用実証は2014年3月時点で実験テーマ120件,延べ企業・団体数284で継続中である.さらに,2018年準天頂衛星システムの実用化に向け,協議会QBICを立ち上げ利活用機運醸成活動を推進している.