2016 年 66 巻 2 号 p. 83-89
看護職の人材育成を探求する中で, 看護教育機関の教員と臨床の看護の実践家である看護職協働による看護専門外来の課題と巡り合った. 医学モデルと連携するものの, 医学モデルとは異なる看護独自で, さらに, それぞれの看護分野の専門性を活かしたサービスを患者・家族・利用者に提供するものである. この場は, 看護の実践・教育・研究の場であり, 先進的な取り組みとして, 学内外への周知を図ってきた. 看護職が開設する看護専門外来が全国に広まっていきつつある. 今日の変化する医療を取り巻く環境は, ますます, 看護の専門性を必要とする社会となっている. 看護職の人材育成の観点から, 看護専門外来を通して, 看護教育・実践・研究の場の課題, 社会の要請に応えるための看護の場について, これまで行った研究活動を概観した.