2000 年 50 巻 2 号 p. 165-169
症例は17歳男性, 成人型シトルリン血症で肝移植目的に当科入院した.今回その術後管理に付いて報告する.免疫抑制はFK506とSteroidを使用した.術後遷延性高アンモニア血症を認めたが術後7日で正常化した.術後7日に軽度の逸脱酵素およびhyperbilirubinemiaを認めたが, FK506血中濃度を高めに維持し軽快した.術後2日の血中アミノ酸分析でシトルリン40.1と正常化した.術後5日から蛋白制限なしで経口摂取を開始した.術後3ヶ月の現在, 順調に経過している.