北関東医学
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胸骨横切開 (clamshell切開) で一期的手術を行った両側転移性肺腫瘍の1例
上吉原 光宏坂田 一宏大谷 嘉巳川島 修菅野 雅之伊部 崇史森下 靖雄
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2001 年 51 巻 5 号 p. 321-324

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抄録

症例は69歳, 男性.2000年10月大腸癌に対し右半結腸切除D3を施行した.精査時に左上葉, 右S3, S4, S8に肺腫瘤も認められていたため転移性肺癌を疑い, 同年11月に胸骨横切開 (clamshell切開) で左上葉切除, 右S8区域切除, S3, S4部分切除を施行した.術後心不全を合併したが徐々に軽快し, 第17病日目に退院した.術後8カ月の現在健存中である.胸骨横切開法は視野が良好で, 病巣の検索やその処置を容易に行えるため, 両側肺腫瘍に対して積極的に選択すべき術式と考える.しかし, 術後胸郭運動の低下を認めるため, 症例の選択及び術後管理には注意を要する.

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