北関東医学
Online ISSN : 1881-1191
Print ISSN : 1343-2826
ISSN-L : 1343-2826
他病院の受診歴があるがん患者の大学病院を受診した動機の分析
福岡 祐子石田 和子赤石 三佐代前田 三枝子坂本 浩之助藤田 欣一田村 遵一神田 清子
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 54 巻 4 号 p. 305-310

詳細
抄録

【背景・目的】他病院でがん診断または治療を受けているにもかかわらず, 主治医の診療情報提供書を持たず, 自らすすんで大学病院を受診した患者の動機を明らかにした.【対象と方法】総合診療部を受診したがん患者52名から受診動機を聴取し, 内容分析を行った.【結果】患者の大学病院受診の動機は, 1) 現在の診断・治療の妥当性についての相談 (30.8%), 2) 新たな症状が出現したことへの不安 (30.8%), 3) 病状が改善しないことによる不安 (19.2%), 4) 高度医療への希望・期待 (9.6%), 5) 経過観察を希望 (9.6%) の5カテゴリーにまとめられた.【結語】患者は, 現在の治療・病状に対する不安, 新たな症状が出現したことによる不安が多く, 大学病院に対し最先端の高度医療提供への期待があることが明らかになった.

著者関連情報
© 北関東医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top