1996年にアミロースにジャガイモ由来のD酵素(disproportionatingenzyme,EC 2.4.1.25)を作用させると,重合度17以上の高重合度シクロデキストリンが生成することが報告されて以来,その高次構造と物性に興味がもたれてきた。ここでは,これまで得られた筆者らの結果を中心に,酵素反応による高重合度シクロデキストリンの調製,高次構造,ならびに水溶液物性,とくに包接機能に関する基礎的知見について解説した。ヨウ素ならびにSDSなどの界面活性剤との包接に関しては,重合度6,7,8のシクロデキストリンや直鎖のアミロースとは異なった包接挙動をすることを示した。また,高重度シクロデキストリンの包接機能の特徴を活かした応用例についても紹介する。